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ニューヨーク不動産仲介のトップチーム
短期不動産レンタルビジネスの Vacasa と Sonder 、Inspiratoはリモートワークの恩恵を受けている今のうちに株式上場することを決断し、今季中に申請を行う発表しました。 アメリカの短期不動産レンタルの収入は2019年の9月に比べて 30% 高い数字($3.8 Billion/約4200億円)となり、短期レンタルのニーズの高さが伺えます。 この3社はビジネスモデルにおいて全て違うニッチでオペレーションを行っている会社です。
Vacasaは2009年に設立されたビジネスで、現在約3万件の不動産を管理しています。 VacasaのビジネスモデルはAirbnb がpeer to peer のビジネスモデルであるのに対して、Vacasa は不動産の管理会社として短期レンタルのオペレーションのメンテナンスなどを手がけるフルマネージメントのビジネスモデルです。 これには24時間オーナー&ゲストのサポート、3D 物件ツアーの作成、そしてアルゴリズムを用いた賃貸価格の最適化のサービスを含みます。 そして収入の25-35%をマネージメントフィーとしてオーナーに加算します。
Sonderは自社で不動産を所有し、短期アパートで貸し出すビジネスモデルです。 Sonderはアルゴリズムを使い、ターゲットエリアのホテルとAirbnbの収入を算出し、そのデータを元に顧客がいくら滞在費を支払うか予想し、不動産の購買を進め、高い収益性を確保します。
Inspirato は会員制のラグジュリー短期不動産賃貸サービスの提供です。 メンバーは月に2500ドル支払い会員になり、Inspiratoポートフォリオのホテルやリゾートなどに滞在することができます。 Inspiratoは不動産オーナーに新しいラグジュりー不動産の買い方を提案しています。 不動産オーナーは高級なバケーション用の不動産を買い、自分が使っていない時には同社の他のメンバーに短期で賃貸し、全てのメンテナンスは同社任せられるので、手間要らずで、さらにキャッシュフローも産めるというメリットがあります。 同社のポートフォリオの多くの不動産はメンバーによって保有されています。 現在会員数は約12000人です。 ライバルはエアビーエヌビーラグジュリーです。 同社は差別化を図るために、同社のメンバーにはクオリティーの高いパーソナライズサービスを提供しています。 このサービスにはキッチンなどを含む部屋全体のクリーニングサービス、そしてメンバーの旅行のプランニングサービスなどのコンシェルジュサービスも含まれており、アメリカンエクスプレスとホテルのサービスを合わせたようなサービスを提供しています。
この短期アパートビジネスは現在のトレンドです。 この短期不動産賃貸のビジネスモデルは他にもたくさんニッチが誕生しており、例えば新しいレジデンシャルコンドミニアムが完成して、完売するまでの間、その空いている部屋を短期賃貸で貸すサービスを提供するビジネスモデルなども存在します。 この短期賃貸のビジネスモデルは現在のリモートワークデマンドがある程度終息した際に収入をどれだけ維持できるかが成功の鍵になりそうです。