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ニューヨーク不動産仲介のトップチーム
中間層向けのシニアハウジングはビジネスとして成立するか?
近年、シニアハウジングの建設は不動産開の業界では大きなブームとなっていて、多くの不動産デベロッパーがシニアハウジンの建設を行っています。 高級シニアハウジングでは映画などエンタテイメントスペース、フィットネスジム、ソーシャライズスペースなどのアメニティーがあり、サービスとしては医者の常駐、食事の提供、ペットケアサービス、ハウスキーピング、ランドリーサービスなど、手厚いサービスが提供されます。 ただ、今のところ、シニアハウジングのサービスは富裕層をターゲットにしたもので、ミドルクラスには手の届かないサービスとなっています。
高齢者の行動補佐や寂しさを紛らわせるためのソーシャル活動の機会を提供する事は、社会が解決すべき大きな課題となっています。 しかし、現在は富裕層のみのサービスとなっている為、中間層以下の高齢者が今後どのようにシニアハウジングに入居できるようにするかが注目されています。 例えば行政が補助金で提供する低所得層向けのシニアハウジングは入居まで7年以上の待ちが有ります。 また、ミドルクラスが入居できるシニアハウジングは存在しません。
この需要に対応しようと、ミドルクラス向けにシニアハウジングを提供するプロジェクトが立ち上がって来ています。 2Life は非営利法人ですが、今回ボストンで中間層向けのシニアハウジングの建設を始めました。 従来の高級シニアハウジングのビジネスモデルを変更し、月の経費を抑えるために、集団での夕食は週3回に限定したり、入居者に月10時間のボランティアを要請したりします。 また、エントランスフィー(メンバーシップフィーのような物)は相場の 1/3 の $395,000 に設定されており、入居人が退去もしくは死去した後は 80% を返金するという仕組みです。 現在このプロジェクトのファイナンシャル予想はとしては、デベロッパーが投資資金を回収するのに10年以上の年月がかかる予定だそうです。 この計算だと営利法人のデベロッパーには通用しません。
シカゴ大学によると、2029年までに、アメリカの75歳以上のミドルクラスの人口は1400万人を超えると予想されており、そのうちの半分は現在のシニアハウジングは高すぎて入居することができないと考えられています。 この 2Life のプロジェクトはこの大きなマーケットを考える上でとても注目されているプロジェクトです。
これだけの需要が有るので、ビジネスモデルはいずれ確率するでしょう。 このプロジェクトを通して、ミドルクラス向けのシニアハウジングのビジネスモデルがどのようにイノベーションを起こしていくのか? 注目されています。
参考: