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ニューヨーク不動産仲介のトップチーム
今日はコンストラクションスタートアップをご紹介したいと思います。
Assembly OSM はニューヨークのレジェンド建築ファーム SHoP のファウンダーが立ち上げたモジュラー式工法のスタートアップです。
ビジネスコンセプトは車を工場で組み立てていくように、家を工場で組み立て、現地ではレゴを積み立てていくようにモジュールを積んでいく工法にする事により、工事の工期と費用、ワーカーの安全性やクオリティーコントロールを劇的に改善し、よりリーズナブルでハイクオリティーな住まい、そして環境にも優しい工事が行えるという物です。 モジュラーは工場で組み立てるので、水の侵入を防ぐことができ、また現地で工事廃棄も出ません。 建設業界ではこのテクノロジーはまさに革命的です。
このモジュール式の工事はニューヨークのような大都会の高層階のマンションのように同じようなデザインのユニットを複数世帯を作るようなプロジェクトに向いています。
理論的に言えば、この技術が完成すると工期と人件費は現在の工法の半分になると言われています。 これが可能になれば、ニューヨークや大都会の住まいがもっと一般大衆にとってリーズナブルになります。 都会の人口は増え続けており、住まいの価格の上昇が問題化しているのは全世界の共通問題なので、その問題解決に一役買えます。
Assembly OSM 組み立ての様子
反面、まだこの技術は確立していません。
例えば、461 Dean のように既にニューヨークでこのモジュール式の高層ビルは完成していますがこ結局、モジュールの数を複数作りすぎたり、初めてのプロジェクトでプロセスが思うように行かず、結局、予算、工期など全てオーバーする結果となりました。
また、ソフトバンクからの約2ビリオンドル(約2200億円)含めアメリカで一番たくさんのファンドを集めた Katerra は昨年倒産しました。Katerra のファウンダーは元テスラのCEOでしたが、結局、急拡大に対して十分な利益が確保できず倒産しました。
私は個人的にこの領域は日本人が得意としている領域だと思います。 日本では昔からプレハブ工法などの工法で住まいを作ってきた歴史が有ります。 世界的に有名な日本の中銀カプセルタワーは1970年代に完成しており、モジュール式と言えばこの建物を思い出します。このモジュール式工事革命は都市型生活の人口を支える上で、重要なイノベーションになってきます。 そして、コンストラクション業界はとても大きな業界で、大きな利益ポテンシャルあります。 是非日本の会社にも一役買って欲しいものです。